これは以下の続き・シリーズです。
なお本シリーズでは、私がなぜそう思うのか?どこの情報を参照したのか?をなるべく記載したいと思います。
ただ、自分で書いておいてなんですが、インターネットの情報は、全てウソだと疑って掛かって下さい。本シリーズでは、ちゃんとした病院の情報や、妊娠に関する女性向けサイト、および明らかに女性の体験談だと信じられる情報を根拠として示したいと思っています。それでも、それが本当なのかどうかは皆さんご自身でご判断頂くようお願いしたいです。
※引用元は当サイトとは無関係のサイト様です。引用元サイト様のご迷惑にならないよう、何か疑問があっても、引用元サイト様へのお問い合わせ等はされないようにお願いします。
通常の状態
まずは女性の、通常時の膣、子宮の状態について私の理解を記載したいと思います。よく勉強をされている方にとっては当たり前の情報かも知れませんが、認識を一つにするためにあえてここから記載させて頂きます。
通常時、女性の状態は以下のようになっています。
画像引用元:セカンドオピニオン.com 様 ※リンク切れしています
膣に対して子宮がやや前傾しています。これを「子宮前屈」と言うそうです。
通常の子宮は、腹部に向かって前のめりに倒れているような向きになっており、これを「子宮前屈」と言います。
引用:MAMACCO 様
なお次回の投稿以降で、シリンジ法やタイミング法、人工授精の違いについて記載をします。その際に用いる図が以下のものです。左の絵も右の絵も両方見たことがある絵だとは思いますが、これは立体である子宮を前から見るか横から見るか、という違いなんですね。
子宮口は、生理後から排卵日前までは下がってきておらず、その口も閉じているようです。このタイミングでは妊娠の可能性が非常に低いです。しかし排卵日が近づくと子宮口が下がってきて、指が1本入るかどうか程度まで子宮口が開きます。このタイミングであれば、妊娠の可能性があります。
そして排卵が終わった日の夜には、子宮口は閉じてしまいます。これらのことから、妊娠のチャンスは排卵日当日ではなく、2日~1日前がベストと言われています。
参考:ふんわりベビ待ち 様
参考:Happy Blessing 様
なお排卵日のチェックは病院の卵胞チェックで実施できることと思いますが、市販の排卵日検査薬でもチェック可能です。しかし排卵日検査薬は排卵の24時間前~36時間前ぐらいに反応するものなので、反応が始まったらすぐにタイミングを取るぐらいのスピード感が必要です。しかし排卵日というものは個人差があり、勘だけでその日を言い当てるのは至難の業です。従って、実際に精子提供を考えられている方は、提供の前から排卵日検査薬を利用し、自分の排卵タイミングが大体いつなのかを把握するようにして下さい。「今排卵検査薬が反応したので、今日お願いします!」では最適なタイミングを既に逃してしまっている…という可能性もあるためです。
参考:ロート製薬(ドゥーテスト) 様
次に、体の各部のpHについてです。まずは膣です。膣は通常、強い酸性を示しており、外部の雑菌の侵入を防いでいます。そして精液は弱アルカリ性を示しています。従って精液は通常の膣内では長生きできません。子宮口も閉じていますから、なおさらです。
しかし排卵日近くになると、子宮も膣も、ややアルカリ性に傾きます。と同時に子宮口も開きますので、妊娠の準備が整う形になります。
なおこの状態で性交し、それにより女性がオルガスムスを迎えられた場合、子宮から強いアルカリ性の成分が分泌されます。そうなると精液がより生き残り易い状況が作られ、妊娠の確率が上がるとも言われています。
参考:Wikipedia(精液)
参考:レディスクリニック石黒 様
ここで女性の話から一旦離れ、男性の精子とpHの関係性についてまとめます。男性の精液中には精子がいますが、この精子はX精子とY精子という2種類の精子が混ざった状態になっています。それぞれの医学的な内容は省略しますが、大事なことだけまとめるとそれぞれの特徴は以下のようになります。
項目 | X精子 | Y精子 |
赤ちゃんの性別 | 女の子 | 男の子 |
精子が生存しやすい環境 | 酸に強く、アルカリに弱い | アルカリに強く、酸に弱い |
精液の中の精子の量 | 1 | 2 |
なおX精子もY精子も、ベースは「弱アルカリ性」の精液の中で過ごしています。これが酸性の膣内に放出されることで生き残れるY精子の数が減少し、男女が1:1で生まれてくるそうです。
そのため、膣のpHを中性に近づけるか、ややアルカリ性に近づけることで、X精子とY精子の両方が生き残り易い環境が作られる可能性があります。そのためには以下のような方法が取れるようです。(やや男の子が生まれる可能性が上がるとは思われます)
- 男の子用の産み分けゼリー(膣内のpHを調整するもの)を使用する
- 女性がオルガスムスを感じる
この活動においては後者は現実味がないので、やろうとしても前者になるでしょう。
このサイトを見られている方は、赤ちゃんが生まれてきてくれるなら、男の子でも女の子でもしっかり愛して下さる方ばかりだと思います。そういう観点では、少し男の子が生まれる可能性が高まるものの、男の子用の産み分けゼリーは効果的かも知れません。
逆に言うと、産み分けゼリーの「女の子向け」は利用しない方が良いかも知れませんね。女の子が欲しい方には有効かも知れませんが、「男女どちらでも良いので赤ちゃんが欲しい!」という方にとっては、単に精子の生存が難しい環境を作るだけになってしまう可能性があるためです。
長くなりましたが、次回以降、シリンジ法とタイミング法、人工授精を比較していきたいと思います。
ピンバック: 2. シリンジ法 | 精子提供 ボランティア ひかり
ピンバック: 4. 人工授精(AID・AIH) | 精子提供 ボランティア ひかり